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●育苗の方法について--- 種は直接畑に撒く方法(直播)と育苗して発芽させ苗にしてから畑に植える(定植)方法と二つあります。野菜の種類によって選択して施用します。ここでは種から発芽する方法について説明します。 普通だと園芸店から苗を購入すれば良いのですが、畑が広くなると購入苗代もばかになりませんので、自分で種から苗を育てる方が安く経済的です。また種から育てることによって、より愛情が湧きあがります。数日して芽が出た時はうれしいものです。
●種の故郷を知るトマト栽培のデータ--- 種の中にある遺伝子の記憶により、求めている環境、つまり故郷があります。この故郷の環境に適した種選びと栽培が適しています。 ●トマトの故郷---例えばナス科のトマトだと南米のペルーが原産地で高地で乾燥地帯の石がゴロゴロした所です。ですからこの生れ故郷に(原産地)合った所が最も好むわけです。生育適温は25℃、夜の最低は18℃が適しており、雨が少なく、太陽を好み、乾燥した冷涼な土地を好み、高温多湿を嫌います。
●適地適作で種を選ぶ---野菜つくりのコツでもあるのですが、野菜を上手に作りたいなら、この「適地適作」「適季適品種」に則った栽培をします。適地適作とは古くからその土地で栽培されてきた種をその土地に合った時期に植えて栽培すること。 ●在来種を選ぶ---最近は園芸種苗店にいっても、F1種に押されて在来種が少なくなる傾向にあります。作物の特性をよくつかみ、流行に流されず、しっかりとした目ききが必要ですね。そこで気をつける点は、在来種とF1種(一代交配種)についてです。在来種とは、昔からある種で収穫が終わった後で自分で種を採ることができます。
●培養土を用意する---種を発芽させるための用土、ピートパンやさし芽の土とかの培養土を用意します。培養土は肥料成分は必要ありませんので苗床には肥料は与えません。ペーハー調整が必要ですので極端なアルカリ性や酸性は避けたいですからやはり市販の培養土を購入した方が簡単です。ピートパンが一番簡単で便利ですのでここではこれを使用して説明します。 ●トレー(器)を用意する。---ピートパンを入れる容器を用意します。深さ7~8cmぐらいの器なら何でもよいです。
●水を加える---トレーにピートパンを入れ、これに水を五倍ほど入れます。以下種撒きの方法を図示します。
●五倍に膨れた所---水を入れ、しばらくすると元の容積から五倍に膨れますので、これで用意完了です。
●発芽をよくする---種はそのまま苗床に撒いてもよいのですが、殻の固い種等はコップの水の中に数時間浸してから使うことも発芽を高める方法です。また薬剤コーティングした種は水ですすいで薬剤を落としてから使うのも良いでしょう。種も生き物ですから水と温度、光によって眠りから覚め、活動を開始させるようにします。しかし水につけない方がよい種もありますので注意ください。ここでは、ぬるま湯に少し浸けてからタネまきしました。
●タネを撒く為の穴をあける---まき方もそれぞれの野菜に応じてするとよいでしょう。・割り箸で線を引くようにして溝を作ってまく溝まき、・割り箸の先で穴を刺してつくる穴まき、・ばらまき、等の手法でタネをまきます。トマトやナスは種が小さいので、つまようじで空けると良いでしょう。穴の間隔は1~3cmぐらいにしてあけます。
●つまようじで空けた穴に種を入れます---つまようじの頭で穴をあけると良いでしょう。
●覆土の方法---覆土(土かけ)はタネの厚みに対し、2~3倍ほど土をかけるとよいでしょう。 ピートパンの表面の土で覆います。
●野菜の種類別発芽管理---温度と水が十分でも発芽ができない場合があります。それは光の効用です。育苗中に光を好むものと、好まないものがあります。これを好光性種子、好暗性種子といっています。好暗性種子のトマト、ナス、キュウリ等のウリ科は暗くしないと発芽しません。このように野菜の種類によって、土かけの深さ、また育苗時の場所で光の度合いを考えてあたるとうまくいきます。トマトの育苗管理は直射日光に当てないで上に遮光ネットを被せるようにすると良いでしょう。
●保温をする---トマトやナス等のナス科は温度が低いと発芽しません。夜間はどうしても温度が下がりますので、トレーの上にビニールか布切れをかけて保温します。適温は18~25℃ですので、最低でも15℃、最高で30℃ぐらいで発芽させます。寒い春先は室内で管理します。
※トマトの種はこちらでご覧ください。